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【調査レポート】都会の方が犯罪率が高いというのは本当なのか

最終更新日:2024年12月27日

ニュースでは、毎日何かしらの犯罪ニュースが流れています。令和5年の警察白書では、令和4年に認知した犯罪件数は601,331件だそうで、1日日本のどこかで1,647件の犯罪が起こっている計算になります。警察の方はご苦労さまです。

とはいえ、のどかな田舎で犯罪というのもなかなか考えにくく、イメージとしてはやはり都会の方が多いのだろうと思うところはあるので、実際にどうなのかを調べてみました。

情報ソースは令和5年警察白書と総務省統計局です。

令和5年警察白書 統計資料

第2表 都道府県、男女別人口及び人口性比―総人口、日本人人口(2022年10月1日現在)

分析内容

調査内容は、「人口に対してどの程度の犯罪が発生したか」です。

東京だと、人口は総人口の11.24%、犯罪発生率は13.05%で、乖離は1.82ポイントです。当然ですが、全国平均の乖離は0です。つまり、乖離が高ければ全国よりも犯罪が多く発生していて、乖離が低ければ全国よりも犯罪が少ないということになります。

分析結果

乖離が0以上の都道府県は以下の通りです。

都道府県 乖離
大阪府 4.41
東京都 1.82
兵庫県 1.17
埼玉県 1.11
愛知県 0.86
福岡県 0.69
千葉県 0.43
茨城県 0.39
群馬県 0.16
岐阜県 0.05
滋賀県 0.01

大阪がダントツで、次点で東京でした。目立つのはやはり関東圏です。これ以外の都道府県はすべて0以下なのですが、低い方から5位までを見てみます。

都道府県 乖離
岩手県 -0.50
長野県 -0.51
熊本県 -0.55
北海道 -0.85
神奈川県 -1.31

同じ関東圏でも、神奈川が最下位となりました。調査対象は認知件数なので、純粋に犯罪が発生した件数と考えることができます。

凶悪犯罪ではどうか

犯罪の中でも特に危険性の高い凶悪犯罪の認知件数でも同じように調べてみました。

都道府県 乖離
大阪府 7.35
東京都 2.94
兵庫県 1.63
宮城県 0.61
埼玉県 0.60
茨城県 0.57
広島県 0.18
岡山県 0.11
滋賀県 0.04

ほとんど変わりませんが、宮城が上位に入ってきて、広島・岡山の中国勢がランクインしました。

いずれにせよ大阪と東京が犯罪率を押し上げていることには変わりないようです。時系列的には経済成長と犯罪発生率は反比例の関係にありますが、このデータを見る限り、犯罪発生率は人口に影響していると言えそうです。

情報ソース

人口と犯罪発生率(xlsxファイル)

 

 

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