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競争に勝てる企画書作成3 継続性と将来性

最終更新日:2024年07月31日
競争に勝てる企画書の作り方3

企画を作るうえで忘れがちなのが継続性と将来性です。例えば何らかのイベントを企画するとします。当然どんなイベントをするかということを書く必要はありますが、それとは別に、そのイベントがいったい何につながるかを書く必要があるということです。これを継続性と将来性という2つのキーワードで表現します。

事業の継続性

企画の良しあしはその中身で決まりますが、その延長線に重要なポイントがあります。企画書で提案する事業はさまざまですが、ほとんどはその場で終わるものではなく、次回があるものです。そして、次回につなげるものこそが継続性ということになります。

一つの事業が終了すると、基本的には報告書という形でまとめられますが、その時にどんな事業をしたのかだけでは足りません。報告書には、必ず提言が必要になります。提言というのは、次回こうしたほうが良い、ああした方が良いという指針です。そして、提言を書くには、必ず事業を客観視した資料が必要になります。

継続性というのは、企画の段階で事業を客観的に評価する何らかの仕組みを入れておくということです。たとえばアンケート調査などはその典型的な例でしょう。アンケート調査の意味を考えずに項目を作っても、これは次回に活きてきません。次回のビジョンがあって、その調査に必要な項目を入れて、初めてしっかりしたアンケート調査になります。

アンケートの結果は報告書に記載されますが、それで次回に向けてどんな情報を得ることができるのかまで企画書に落とし込めると合格ラインです。

事業の将来性

事業というものは、ずっと同じことを続ければ良いというわけではありません。特に民間では、毎回プラスアルファを求められることも少なくありません。これは継続性という点で拡大を目指す方向になります。

事業は何度も繰り返すことで洗練されてきます。最初はバタバタと準備していたものが、簡単にできるようになります。そして、そこに余裕が生まれ、新たな手を打てるようになります。将来性というのは、そうしたときに新たな手をあらかじめビジョンとして見せておくということです。

これはプロポーザル型の企画提案ではあまり書きませんが、自発的に提案する場合はほぼ必須と言って良いでしょう。単に事業を成功させるスキームを組むだけでなく、将来的にどのような姿になるのかを、イメージとして示しておくということです。当然可能性の話なので、絶対にやるという必要性はありませんが、到底実現できないことは書くべきではありません。

事業には必ず目的なりコンセプトがあります。それに合わせた将来像を見せることによって、企画の魅力は倍増し、担当者にやってみようと思わせることができるようになります。

事業のコンセプトを理解すること

継続性も将来性も、突き詰めると事業のコンセプトに行きつくことがお分かりでしょうか。継続性も将来性も、コンセプトと離れたものを提示するとむしろ逆効果になります。自発的に提案する内容でも、先方が求めるコンセプトはしっかりと把握しておくべきです。最近企画が通りにくくなったという企業は少なくありませんが、このあたりをおろそかにしてしまうと、企画は通りにくいでしょう。

企画のコンセプトと継続性・将来性はリンクしていることが理解できると、継続性と将来性の重要性が分かると思います。

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