馬路村は人口が1000人ほどの小さな村です。村全体の面積の96%が森林という特徴を生かし、主に林業を行っていました。林業の衰退を防ぐために昭和38年からゆずの栽培という新しい産業が構築されました。
当初のPR方法は百貨店の物産店やイベントでの商品紹介です。何年も時間をかけてPRしていくことで次第にお客様が増え、通販も行うようになりました。取り扱っている商品は約70種類です。ゆずの商品で30億円売り上げています。ゆずの種からオイルを抽出し、食品だけではなくボディオイルや化粧品の商品化も行っています。
「堂々たる田舎であり続ける」をキーワードとし、商品発送の際にはお礼のメッセージを添えるなど真心を込めた対応をしています。
日田市は水郷ひたと言われ水がとてもきれいです。また、大山町は日本有数の梅の産地です。梅農家がたくさんあり、鴬宿梅や南高梅などを作っています。「株式会社おおやま夢工房」を平成14年に大山町とニッカウヰスキーの合併社として独立しました。梅の実を農家が傷がつかないように一つ一つ手摘みで収穫をし、その日のうちに梅酒として漬け込みをしています。
国内外での評価は高く、「全国梅酒品評会」2年連続金賞、「世界リキュールコンテスト」金賞など受賞しています。
徳島県上勝町は人口約1500人です。人口の半数以上が高齢者の町です。
徳島県のほぼ中央にあり、地形は平地が少なく、急峻で大規模農業には適していません。株式会社いろどりは町の女性や高齢者の活躍できる仕事として町の山にある葉っぱを販売する葉っぱビジネスがスタートしました。商品の特徴は軽量できれいという点です。多品種少量生産をしており、年中通して生産をしています。高齢者は知識と経験が豊富で人間力もあります。高齢者の今まで培ってきた強みを生かして事業をしています。
女性や高齢者はタブレット端末で全国の市場情報を分析し栽培した葉っぱを全国に出荷しています。「上勝情報ネットワーク」を通して情報発信を行っています。高齢者が生き生きと働いています。また、葉っぱ一枚一枚の形や大きさが均等です。高齢者の仕事の丁寧さがあるため、上勝町の葉っぱは付加価値が高いです。
ばあちゃん食堂は「うきはの宝株式会社」が運営する食堂です。75歳以上のおばあちゃんたちが働ける会社です。年金だけでは生活ができない状況で、まだ働きたいという方が多いです。75歳以上のばあちゃんたちが働ける場所を作るためにうきはの宝は活動を始めました。高齢者がそれぞれ得意なことを生かしながら働いています。おばあちゃんたちが地元の食材を利用した料理を作り、提供する役割を担っています。そのほかにはおばあちゃんと孫の編み物ブランドにも取り組んでいます。
昔からあるものを使って商品にして売り出しているところが共通点であると考えます。町全体で協力して商品を作っている点も共通しているといえます。
会社が高齢者をどう生かして働いてもらうか考える必要があります。また農村に住んでいる高齢者と農村の商品を売る会社をつなぐことが重要だと考えます。
高齢者は仕事が丁寧で経験も知恵も豊富です。高齢者の特性を生かしていくことで、高齢者の住む町や村を売り出していくことができると思います。
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