取引先と新しいビジネスの話をするとき、書類は必須です。オンラインで話すときもプレゼンテーション資料として提示する必要がありますから、それが紙かデータかの違いでしかありません。「じゃあ資料にして持ってきて」と言われたら、あなたは何を作ればいいでしょうか。
とりあえず企画書と提案書を使い分けよう
企画書と提案書は本来同じ意味なのですが、ビジネスの場ではよく使い分けされています。
提案書:ざっくりとした提案内容を書いたもの
企画書:企画内容を精密に書いたもの
何となく違いが分かると思いますが、とりあえず提案書を出して、反応を見てから企画書を出すパターン、初めから企画書を出すパターンなどがありますが、そこはクライアントとの距離感や企画案のボリュームを見ながら考えてください。
提案書に書くべき内容と順番
まずはざっくりとした内容を書いてみます。
1.表紙(宛先、タイトル、提出日、会社・担当者名、連絡先)
まずは表紙です。内容がイメージできる画像があると良いですが、なければないでも構いません。
2.提案の背景
なぜこの提案をしようと思ったのかです。「お役に立てると思って」だけでは不十分で、マーケットや社会的な背景を、データを根拠に示して、その解決を図ることを目的にします。社会問題にからめると効果的ですが、あまり大きな背景にしても、提案との関連性が薄いと軽薄な印象になります。
相手の会社の方針や短期的な戦略などを考慮して、ちょうど良い背景を構築してください。
3.提案の概要
提案の全体図を作ります。できるだけ1枚で全体像がわかるようにしてください。詳細の記載が必要なら別紙で描くようにして、とりあえずわかりやすさを優先して1枚にまとめます。提案書ならこの程度で十分ですが、ある程度詳細を書いた方が良い場合は、ページを分けて記載します。
4.今後の展開
提案内容を進めたときの展望を書きます。同業他社との差別化ができる、事業が大きく展開する、など、つづけたときのメリットを書いておきます。これができると、簡単な提案でも魅力的に見えます。
企画書に書くべき内容と順番
1.表紙(宛先、タイトル、提出日、会社・担当者名、連絡先)
表紙は提案書と一緒です。そこまでこだわる意味はありません。
2.提案の背景
ここも提案書と同じです。
3.業務の方針とゴール
何を目標にして、どんな運営をするのかを書きます。企画にはゴールがあります。たいていはKPIを書くことになりますが、できるだけ明確なゴールと、それに至るまでの運営方針を3本柱くらいで書きます。
3本柱というのは、「安心」「安全」「迅速」のような感じです。または、「地域連携」×「IT」のように、キーワードを掛け算で書くのも一つの方法です。
4.組織構成
企画に携わるチームの組織構成です。どの部署の誰が何を担当するのか、その経験やスキルはどうなのか、などを書きます。経験やスキルがない場合は、やる気をアピールしても良いでしょう。
5.企画の詳細
詳細をどこまで書くかはかなり意見が分かれるところですが、できれば企画書をそのまま業務指示書にできるくらいの内容を書いておくべきです。具体性のある話は、それだけイメージがしやすく、わかりやすいからです。できるだけ画像やグラフを織り交ぜて、わかりやすく具体的に書きます。
企業への提案の場合は、ページを分けてわかりやすさを重視します。1ページに1つの内容を書くイメージで良いと思います。
6.企画の展望
ここは提案書と同じです。
7.概算
少し高めに出しておきます。概算といっても後から値段が上がるわけではありません。
デザインはあとまわし。まずは中身から
パワーポイントを開いて書いていくと、デザインが気になってきて、ページを良く見せようと1ページにこだわることが多くあります。それも大事なことなのですが、まずは中身を全部埋めることです。デザインはその後に取り掛かっても大丈夫です。
どうしても間に合わない場合は、テンプレートで作った内容でも問題ありません。要するに何をしたいのかが伝わることが最低限です。