競争に勝てる企画書作成4 読みやすい企画のストーリー

競争に勝てる企画書の作り方4

企画書が読みにくいと言われたことはありますか?もっと内容を整理してだの、もっと簡潔にだのと、何とも的を射ない小言に辟易している人も多いのではないでしょうか。

とはいえ、企画書の読みやすさは確かにあって、読みにくい企画書は内容が頭に入ってこないため、ほとんど通らないということも事実でしょう。

では、読みやすい企画書とはいったい何でしょうか。今回は、読みやすい企画書の作り方を書いていきます。

企画のストーリーとは

タイトルにあるように、企画書というのはストーリーです。ストーリーとは物語という意味ですから、小説などの読み物と同じと考えても構いません。読んでいるうちに中身に引き込まれ、気が付いたら読み終わっていたというものです。当然話の中身は頭に入っています。

つまり、企画書を書くということは、ある意味で小説を書くということとあまり変わりありません。ただし、小説と違うのは、奇をてらう必要がなく、あくまでも王道のストーリーを作りこむということです。小説家のようなスキルは必要ありませんが、最低限ストーリーを組み立てる方法は知っておくべきでしょう。

ストーリーの組み立て

話の組み立て方はさまざまありますが、ここでは分かりやすく起承転結を使っていきます。起承転結は本来は漢詩の組み立て方ですが意味合いを一つ一つ確認していくことで企画書にも応用できます。

  1. 起(話の始まり):提案の背景
  2. 承(話の展開):提案の内容
  3. 転(話の転話):提案のリスク等
  4. 結(話の結末):提案の将来像

3の転で等と書いているのは、提案の内容によって変わるからです。この部分が追加提案の場合もあれば、他社との比較の場合もあります。転というのは、簡単にいうと提案のスパイスのようなものです。内容の裏付けを書く場合もあれば、考えられるリスクへの対処を書く場合もあるので、等と書いています。なお、スケジュールや費用は巻末に入れます。

では各項目を一つ一つ見ていきましょう。

起(話の始まり)

提案をするときは、必ず提案の背景を示します。背景というのは、提案をする理由のようなものです。客観的なデータをいくつか用意して、提案の理由付けをします。背景は社会的な内容を含めておくとアピールにもなります。小さな内容でなく、ある程度規模の大きな話にしておくと良いでしょう。

客観的なデータはたいてい官公庁の調査結果から得ることができますが、どうしてもない場合は、ある程度信用できるものを準備します。調査標本が数百件のネットアンケートなどは、よほどのことがない限り使うべきではありません。

承(話の展開)

提案の内容は企画の本体です。複数の実施内容がある場合は、はじめにリストで概要を説明しておくと良いでしょう。そして、リストの順番通りに項目を説明します。分かりにくい企画書は、内容が前後して結局何をするのかが見えないという場合もあります。実施内容は必ず一つ一つまとめて、何をするのかをはっきり書きます。

ここで分かりにくくなる理由には、アピールしたいところばかりを書いて、相手が知りたいことをおろそかにしていることが原因になっている場合があります。追加提案がある場合は、色を変える、枠で囲うなどの工夫で特別感を出していきます。

転(話の転話)

転の意味を調べると、 「読み手を驚かす変化を入れるよう求めている。ただし、「転」の句は、「承」のそれと表裏一体であり、別物であってはならず、互いに応じ、互いに避けるという一貫性がなければならないとする。」とあります。(Wikipedia より引用)

要するに承の補足です。先に説明した通り、リスクの説明や他社との比較など、承の内容を固める内容を入れていきます。書きすぎると本質が見えなくなる可能性があるので、読んだ人が疑問に思うだろうことを重点的に書く程度にとどめておくと良いでしょう。

結(話の結末)

王道の話の結末はハッピーエンドです。希望のある将来像を見せることで、提案をより魅力的に見せることができます。将来像は実現可能な内容が必要で、フロントランナーが実際にやっている事例があればなお良いでしょう。いきなりはできないけれど、将来的にはできるようになりますという内容であれば十分です。

大切なのは読ませるということ

物語というとエモーショナルな印象を受けるので、それと企画書を比較すると違和感があるかもしれません。しかし、読ませるという点では、小説も企画書も同じなのです。そして、思わず読み進めたくなる内容というのは、小説でも論文でも企画書でも同じといえます。

起承転結というのは、その中でも王道的な組み立て方といえます。

例えば論文の理想的な構成はIMRADといいます。Introduction, Methods, Results And Discussionの頭文字をとったものです。これを一つ一つ見ると、Information(導入)、Method(研究方法)、Result(結果)、Discussion(考察)となります。4段の構成を見ると、起承転結とあまり大きな違いがないことが分かります。

転をどう扱うのかの違いで、小説にも論文にも企画書にもなるということが何となくわかるでしょうか。大切なのは構成を細かく分析することではなく、読む人が読みやすいものを作ることです。そのために便宜上小説のストーリー構成を利用すると考えた方が良いかもしれません。

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